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冷え性の治し方

質問 冷え性の原因は?
甲田 冷え性の一番の原因は貧血です。血液量が減るから寒さに対する抵抗力が弱まる。野菜では、モロヘイヤを食べて鉄分を補うといい。
 二番目の原因は、宿便の停滞による血管運動神経の障害です。宿便がたまると、脳の血管が膨張し、脳が圧迫されて神経中枢の働きが低下する。寒かったら縮み、温かくなったら膨らむという、血管の運動神経の調節がうまくいかなくなるから冷える。こういう理屈です。
 宿便と脳の血管の関係は、昭和12(1937)年に慶応義塾大学で解剖学の教授らが実験で確かめました。1026人の死体を解剖しまして、脳にどれくらいの出血があるか調べたら、97.7%に出血があった。その中で死ぬ前に脳に出血があるとわかっていた人は4.7%。つまり、残り93%の人は、自分の脳に出血があることを知らずに死んでいる。脳に出血がなかった2.3%は10歳以下の子供です。ですから、大人は多少とも、みんな出血していると考えられます。
 原因を調べるために、次にウサギの大腸を取り出し、それを紐でくくって、わざと腸閉塞を起こさせたのですが、ウサギは知らん顔で食べる。食べるけれども食べたものをみな吐き出す。吐いてはまた食べる。そして死ぬ前にウサギの脳を調べると、腸を縛った側と同じ側の脳の血管が膨張して小出血があった。縛る場所を変えると、そちら側の脳の血管が膨張して出血していた。つまり、腸閉塞を起こすと脳で出血するわけです。
 さらに、薬でウサギの腸の動きを止めて、1週間も10日間も便が出ない状態にしたら、やっぱり出血していました。便の詰まった腸の部分に対応する脳の血管が膨張して、出血が起こるのですな。
 97.7%もの人の脳に出血があるいうことは、どこかで腸がつまっている。これが宿便の停滞です。
 日本では脳卒中で年間14万人が亡くなっています。宿便対策をとったらいいのにと思います。麻痺が残っても、宿便をとったら足が動くようになる例が多いからです。
 冷えの三番目の原因は、グローミュー(副血行路)の衰えです。氷水の中に手を入れたら、冷たいから表面の血管は縮む。すると血液は流れなくなる。しかし、脈は止まってない。毛細血管が縮むと、バイパス(グローミュー)が開いて、血液はそこを流れるようになるからです。
 これは東京大学の吉利内科で実験しています。氷水を入れたバケツの中に手を入れる。手の温度は下がりますね。ところが、しばらくすると手の温度が上がってくる。バイパスが開いて血液が流れたからです。
 また、京都大学の生理学教室では、京都の鴨川で友禅染をさらして洗っている職人2人の足の温度を調べた。職人Aは、川の中に入る前の温度が14.5℃。川に入って17分後には6℃まで下がった。ところが、27分後には16℃に上がった。最初より高くなっている。職人Bの足は、川に入る前が15℃。15分たったら7℃に下がったが、20分後には28℃に上がった。
 冷たい水によく入るんで、血管が頻繁に収縮してグローミューが非常に発達する。だから、冷たい水の中でも足はポカポカ温かいのでしょう。
 冷え性いうことは、グローミューがダメになっているということです。大食や大甘党や大酒飲み(アルコール)が原因ですな。しもやけになる人は甘党が多いと思います。
 どうすればグローミューを鍛られるか。それには西式の温冷浴です。温冷浴をやりましたら、水の中に入りますから、いや応なしにグローミューが開く。湯に入ったらグローミューが縮んで、また水の中に入ったら開く。西式健康法を長くやっている人は、冬でも足が冷えません。
 四番目の原因はグアニジンですな。血液中にはグアニジンという成分があります。血液検査で測定できます。グアニジンが血液中に多いと非常に寒がりになります。たとえば、温冷浴の水風呂がつらいと感じる人は、グアニジンが多いと思って間違いないでしょう。
 血液中のグワニジンが減ってきたら、温冷浴が平気になります。さらに水風呂がとても気持ちいいと思えるようになったら、グアニジンが平均値より相当に減ったといえますな。
 西先生が測ったら、100㏄の血液に0.008㎎でした。当時の平均値が100㏄の血液に0.1~0.2㎎でしたから、西先生は相当な健康体でした。真冬に水風呂に入っても平気です。
 グアニジンを少なくするには、朝食抜きの1日2食です。宿便も減りますな。それから水をよく飲む。水を飲むと、グアニジンがアンモニアと尿素に分解されます。水を飲まない人たちの顔色は、どす黒いことが多いです。水を飲まないとグアニジンが増え、寒がりになります。また水を飲まないと便が出ませんから、宿便がたまって余計に冷えるのです。
 冷えの五番目の原因は糖尿病です。糖尿病の人は動脈硬化もありますから、血管が狭くなって血液の流れが悪くなっています。だから足が冷える。歩くと痛いから、だんだん歩けなくなる。さらにひどくなると、ちょっとした傷から壊疽が始まって、足を切断することにもなります。
 糖尿病で詰まってきた血管をどう正常に戻すか。それには断食が効果的です。たとえば、血管の中に脂肪の塊があって血液が流れにくい。断食すると何も食べないから、我々の体は餌を探さないといけない。そこで、この脂肪の塊を溶かして体のエネルギーにする。だから断食が効果的なのです。これを「マイナス栄養学」と名付けました。
 今は、何々を食べると体にいいというプラスの栄養学ばかりですが、食べないことで体の不調を取り除き、病気を治す方法もあります。しかし、重い糖尿病の人に断食は危険です。断食は軽症の間にやります。もし重症の糖尿病でしたら、毛管運動をしっかりやって、グローミューをつくることから始めるのがいいですな。
 心筋梗塞になると心臓の血管が詰まるので、手術でバイパスをつくる。でも毛管運動すれば、手術をしないでもバイパスを自力でつくれます。実際、ある心筋梗塞の患者さんが、毛管運動を何十回もやりましたら、3ヵ月したらバイパスができていました。
 冷え症の六番目の原因はビタミンEの欠乏です。ビタミンEは血流をよくします。ビタミンEの多い小麦胚芽や玄米、モロヘイヤなどがいいです。モロヘイヤには鉄やビタミンCも非常に多い。鉄と一緒にビタミンCをとると、鉄の吸収が非常によくなる。カルシウムやβカロチン、ビタミンB1やB2も多い。モロヘイヤは冷え性に抜群に効きますな。
 甲状腺ホルモンの働きを高める食べ物もお勧めです。甲状腺ホルモンが少なくなると冷える。甲状腺ホルモンを出すには、ヨウ素を補給する。つまり、海藻類を食べる。特に海苔がお勧めです。10月に入ったら春まで毎日、浅草海苔を6~7切れ(約1枚)くらい食べる。防寒着1枚に匹敵するほど体が温まります。昆布だと、とり過ぎの心配がありますが、浅草海苔なら安心して食べられます。

質問 一般には、肉を食べると温まるといわれていますが。
甲田 食事誘発性体熱産生(DIT反応)という作用によるものです。しかし、肉は腹の中で腐りやすいから、できるだけ食べないほうがいいでしょう。肉を食べ過ぎると腸内でアミン類が出きますが、このアミン類が腸内細菌叢を乱します。つまり、ウェルシュ菌などの悪玉菌が増えます。腸内細菌叢が乱れると、いろんな病気になります。アトピー性皮膚炎もそうですな。
 また、肉の脂肪を分解するのに胆汁酸が出ます。その胆汁酸が大腸に行くと、発ガン物質に変わるわけです。肉食が多いとガンになりやすいというのは、そういうことなのです。

質問 鍋料理なんかは体が温まりますね。 
甲田 そうですな。鍋料理はいいのですが、今度は野菜ばかりの鍋ですと、アルカリに偏ってしまいます。酸とアルカリのバランスが大切です。
 糖尿病だからと、健康にいい玄米と野菜を食べ始めた人がいます。確かに血糖値は下がった。ところがガンになりました。なぜかというと、その人は玄米は炊いて、野菜は煮野菜ばかりを食べておられたからです。野菜は炊けば炊くほどアルカリ性になる。偏った食事ではガンを防げません。
 炊いた野菜はアルカリ性でも、生野菜は中性ですな。生きているものは全部が中性です。ですから、玄米を食べるときでも、炊かずに粉にして生で食べるのが一番いい。野菜も、なるべくなら生がよろしい。炊いたご飯や煮野菜ばかり食べる人は、小魚やチリメンジャコとかの酸性食品も一緒に食べるといいでしょう。
 西式では、ガンになる人はアルカリ体質だと教えています。目を見て簡単に判別する方法があります。黒目が外側へ寄ってたらアルカリ体質、内側に寄っていたら酸性です。酸性体質の人は脳卒中とか糖尿病を、アルカリ体質の人は喘息や胃潰瘍、それにガンに気をつけたいですな。

質問 冷え性を根本から治すには?
甲田 やっぱり、生菜食療法です。生野菜を食べて最初の6ヵ月は非常に冷えます。しかし、これを続けていけば冷え性は治る。体を冷やす物を食べると、体の中で反発して、冷えに対する抵抗力が出てきます。
 東洋医学の「生野菜は体を冷やす」という常識は、最初の6ヵ月間のことをいっています。これは確かに正しい。けれども、すべてじゃない。生菜食をしばらくやりましたら、本当に元気になります。そりゃもう金輪際、冷えないです。
 
質問 なぜ生菜食で冷え性が治るのですか。
甲田 一つは宿便が出てしまうこと。二つ目はグローミューがしっかりできること。グローミューをつくるには、コラーゲンやカルシウム、ビタミンCもいる。甘い物をたくさん食べると体温が上がって汗をかき、ビタミンCが欠乏し、カルシウムも奪われ、グローミューがつぶれてしまうと西式では教えています。
 生菜食といっても、毎朝、生野菜ジュースを飲めばいい。ただ、食事量を減らさないと効果は少ないですよ。

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